特定技能外国人を受け入れる際は、在留資格や雇用契約だけでなく、日本で生活を始めるための準備も欠かせません。
なかでもスマートフォン、銀行口座、健康保険などは、入社後すぐに必要になるものです。
特定技能1号では、こうした生活面について受入れ企業等に求められる支援もあります。
採用担当者が知っておきたいポイントを整理します。
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特定技能1号では生活に必要な契約の支援が必要
特定技能1号の外国人を受け入れる企業には、「1号特定技能外国人支援計画」に基づく支援が求められます。
支援内容には、銀行口座等の開設や携帯電話、電気・ガス・水道など、生活に必要な契約に関する支援も含まれています。
ここでいう支援は、企業が本人に代わってすべてを契約するという意味ではありません。
必要な書類や手続きの窓口を案内し、外国人であることや日本語でのコミュニケーションが難しいことによって契約に支障が生じる場合には、必要に応じて同行して手続きを補助します。
支援計画の全部を登録支援機関へ委託している場合は、登録支援機関が計画に沿って支援します。
自社で支援する場合は、入社前から「誰が、いつ、どの手続きをサポートするか」を整理しておくとスムーズです。
スマートフォンと銀行口座は早めに準備する
スマートフォンは連絡手段として欠かせない
日本で生活を始める外国人にとって、携帯電話・スマートフォンは重要な生活インフラです。
職場との連絡だけでなく、行政手続きや銀行などのサービスで電話番号が必要になる場面もあります。
特定技能1号の支援では、携帯電話の利用に関する契約について、必要な情報提供や手続きの補助を行います。
ただし、契約条件や必要書類は通信事業者によって異なります。
外国人本人が契約できるサービスを事前に確認し、必要な場合は店舗への同行などを検討するとよいでしょう。
契約後は料金プランについても本人が理解できているか確認したいところです。
「月額料金はいくらか」「データ通信量はどの程度か」「端末代金の支払いはあるか」といった
基本的な内容を理解していないと、後から料金をめぐるトラブルにつながる可能性があります。
給与振込に使う銀行口座の開設を支援する
給与の振込などに必要になるのが銀行口座です。
金融庁の案内では、外国人が口座を開設する際の本人確認書類として、在留カードやパスポートなどが例示されています。
金融機関によっては在留カードの提示が必須となるほか、社員証などを求められることもあります。
必要書類は金融機関によって異なるため、利用予定の金融機関へ事前に確認しておくと安心です。
金融機関では、マネー・ローンダリングなどを防ぐため、住所、氏名、在留資格・在留期間、勤務実態、取引目的などを確認することがあります。
確認が十分にできなければ、口座を開設できない場合もあります。
受入れ企業としては、銀行名だけを伝えて本人に任せるのではなく、必要書類や窓口を案内し、
必要に応じて手続きに同行することが特定技能1号の支援として求められます。
口座開設後の注意点も伝えておきましょう。
キャッシュカードや暗証番号を他人に渡さないこと、帰国などで口座を利用しなくなった場合には金融機関へ相談することなど、口座を安全に利用するための説明も大切です。
金融庁では外国人向けに「日本でくらすための銀行口座や送金のつかい方」を多言語で公開しています。説明資料として活用できます。
健康保険・年金などの仕組みも説明する
特定技能外国人を雇用するとき、「外国人だから社会保険は別扱いになるのでは」と考える必要はありません。
日本年金機構によると、健康保険・厚生年金保険の適用事業所に常時使用される人は、国籍や性別、賃金額などに関係なく被保険者となります。
外国人従業員が健康保険・厚生年金保険に加入する場合、事業主が「被保険者資格取得届」を日本年金機構へ提出します。
特定技能1号の生活オリエンテーションでは、社会保障や税に関する手続きについての情報提供も支援内容に含まれています。
制度名だけを説明するのではなく、「給与から何が控除されるのか」「健康保険はどのようなときに利用するのか」といった本人の生活に直結する内容まで説明すると理解しやすくなります。
雇用保険や労災保険についても、外国人だから対象外になるわけではありません。
雇用保険は原則として、週の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがあるなどの要件を満たす場合に適用されます。
労災保険についても外国人労働者に適用されます。
特定技能外国人は日本の社会保障制度に馴染みがない場合があります。
給与明細を初めて見て、「聞いていた給料より少ない」と感じるケースを防ぐためにも、
社会保険料や税などが給与から控除されることを採用・入社時に分かりやすく伝えておくことが大切です。
生活支援は「契約できたら終了」ではない
スマートフォンの契約や銀行口座の開設が終われば、生活支援がすべて終わるわけではありません。
特定技能1号では、生活オリエンテーションのほか、相談・苦情への対応なども支援内容に含まれています。
特に来日直後は、本人が困っていても「誰に相談すればよいのか分からない」という状況が起こりやすいものです。
例えば、スマートフォンの請求内容が分からない、キャッシュカードが使えない、
病院へ行きたいが健康保険の使い方が分からない、といった相談が考えられます。
受入れ時に手続きを一度説明するだけではなく、困ったときの相談先を本人が理解している状態にしておくことが、安定した就労にもつながります。
企業が自社ですべてに対応することが難しい場合は、登録支援機関への委託も選択肢です。
自社対応と委託のどちらの場合でも、企業と支援担当者の間で情報を共有し、本人が相談しやすい環境を整えておくことが大切です。
まとめ
特定技能外国人の受入れでは、仕事だけでなく、日本で安心して暮らせる環境を整える視点が必要です。
特に特定技能1号では、銀行口座や携帯電話など生活に必要な契約の支援、生活オリエンテーションなどが支援計画に含まれます。
社会保険についても、日本人従業員と同様に適用要件を確認し、必要な手続きを進めなければなりません。
SORIOSでは外国人材の紹介だけでなく、登録支援機関として採用後の生活・就労も見据えた支援を行っています。
特定技能外国人の受入れ準備や生活支援についてお困りの場合は、お気軽にご相談ください。
※本記事は執筆時点の情報に基づいて作成しています。最新の制度については出入国在留管理庁・法務省の最新情報をご確認ください。
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